今更ながらCLAMP御大の「東京BABYLON」と「X」を読みました。
なんで令和のこの時に読むことになったのかといえば、
↑に行くつもりだからです。
私が思春期だった頃にすでに未完作品として名を馳せていたのがXなので、読むつもりはなかったのですが、
今夏開催されるCLAMP展に行くにあたって未読作品は可能な限りなくそうというキャンペーンのもと、読むに至りました。
BABYLONはあまりにも昔の作品で近隣ネットカフェのどこにもなかったのですが、
Xを読む前にいいから東京BABYLONを読め!!!
という感じで送られてきたので読むことができました。
(未読作品を新規購入して読むのは勇気がいりますからね)
Xはネカフェで18巻までよみました。
.5は未読です。
私が読んだことのあるCLAMP作品は以下のとおりです
ツバサ(無印)、xxxHOLiC(無印)
ドラッグ&ドロップ
わりと最近(?)の作品ばかりです。
ご存知ツバサはめちゃくちゃスターシステム採用漫画なので、昴流くんと星史郎さんの間になんかあるんだなぁ~、ぐらいの感覚でしか知識はなかったです。
以下より簡単な感想。
東京BABYLON
時代が古い!懐かしい!
令和のこの世に読むと、まず真っ先にこの感想がくる作品。
ポケベルとかグループ電話とかの、今はもうないサービスもそうですけど、ちょっとした小物や、煙草が今より購入が容易だったり吸いやすかったりとかもう平成初期も初期、という感じでやや懐かしさすら覚える。
では話は古臭いのか?
驚きなことにそんなことは全くない。
連載当時の時事問題を取り扱っていそうな部分もありましたが、今の時代にも通じるテーマだったので話として面白い。
むしろこの頃からCLAMPの伝えたいテーマ性というのは一貫していたんだなぁ、という感動すら覚えました。
北都ちゃんがちょくちょく口にしてた、女性が軽んじられるという風潮、今でこそ色々問題提起もされていますけど、当時としては結構目新しかったりしたんじゃないかなぁ、とか。
問題は星史郎さんですよ。
いや昴流くんなのだろうか?
みんなが平等に大切で、いわば博愛主義の彼がひとりの特別を作るとどうなるのか問題。好きになった相手が問題だった問題。
ちょびっツの主人公こと本須和秀樹ってめっちゃ良いやつだったんだな、と脳裏をよぎりました。
自分と正反対な君を好きになれるか1年間試してみる。
だから一般的に好きな相手に行うような言動を1年間やってみる。
ちょっとこの人、何を仰っているんでしょうか……。
星史郎さんの精神性が一般の我々にわかるはずがないのですが、その執着は恋愛じゃないにしても、ある種の特別な相手だと、私なんかは思ってしまったわけですが……。
それでもまだ昴流くんにとって特別な人は星史郎さんなのがよく分かる締め方で心苦しい最後でしたね。
この二人、Xで決着がつくと聞いているが、どうなってしまうの……
という恐怖でいっぱいになりました。
北都ちゃんの術もなんなんだろう、とおもったままXへ
あとツバサでも星史郎さんは昴流くんに粘着してたし、昴流くんはなんかいろいろ思ってそうだけど、星史郎さんのこと特別だと思っていそうだったので、
おのれCLAMP~~~~~!!! 昴流くんの苦しみがまだ終わっとらん~~~~~~~!!!になりました。
X
結論。面白かった。
こんなところで止めておくな!続きは!?
リアタイ勢の皆様に置かれましては非常にお疲れ様です。
CLAMP節全開だなぁと思いながら読んでましたけど、いや面白かった……。
最後の戦いが始まる、からいつ始まるんですか!?……とおもいつつも面白かった。
神威が、CLAMPにしては珍しい全方位ツンツンキャラだなぁとおもいながらはじめ読んでたんですが、なんのこともなくいつものCLAMPだ……にわりと早い段階でなってしまい、ひたすらにお労しや……の心になりました。
封真と小鳥ちゃんの幸せだけが支えだったのに、あんなことに……なっちゃって……。
CLAMP御大に愛されしキャラは大体ひどい目に合わされるのでは?と私は訝しんでいます。
BABYLONを読んだ以上、昴流くんと星史郎さんの決着がどうつくのか、ずっと気にしながら読んでたんですが、
やっぱり想像の斜め上!!!
北都ちゃんの願いも、昴流くんの願いもすべて踏み台にして星史郎さんは己の望みを叶えちゃった!
星史郎さんの最後の台詞聞いたのは、昴流くんだけなのも流石ですよ星史郎さん!
しれっと右目渡して、桜塚護継がせてるのも恐ろしすぎる、執着の果てというものはこういうものなんですよ、というものを見せつけられた気分になりました。
(渡してなくても継いだことにはなっているんでしょうけど)
すべての願い、祈りを踏みにじってでも自分を通して、願いを叶える強者ぐらいじゃないとあの過酷な世界では生きていけないのかもしれない……。
それはそれとして、
たった一人を想い続けることは病んだものにしかできない
と作中ではっきり明言されていましたね。
CLAMP、わかっていてやっている……!
封真と小鳥ちゃんのお母さんの覚悟完了具合とかがすごく……すごかったり、妻に他に本命がいるけど自分はあなたを愛しているので問題ないですOKですと言えてしまうお父さんもなかなかすごいですけど。
CLAMP作品はだいたい、愛情(恋愛に限らず)が重い傾向があるなぁとは思っていましたが、重い……、Xは他作品の比ではない……。
連載誌の都合なのか、その時期の世の中の傾向がそうだったのか、私にはちょっと判別できないのですが、とにかくあらゆる愛情渦巻くのがXだなぁと思いました。
それを考えると、封真の相手が一番特別に思っている相手に雰囲気が似る、みたいな能力かなりチートだな……、ってなるのに、相手の願いがわかるってのもかなり、あの~~ってなる能力過ぎる。
あの能力を自覚して使いこなしてる封真、正直怖かったです。
本当に死にたくないと思ってないと、殺されるって何さ!
ツバサで星史郎さんと兄弟になってたけど、ツバサ時空ではそんなにアレな側面見せてなかったので封真は一体何をしでかしたんだとかもやや思ったり。
あと、火煉さんは最高の女性でした。
好きになった相手が妻子持ちだから、思いは伝えない、妻子が悲しまないように危険は自分が肩代わりするように仕向ける。子どもにたいして心を砕いて愛情を示し、対話する。
そしてめちゃくちゃ美人。
完璧過ぎ。
哪吒とのあたりはネカフェじゃなかったら泣いていたと思うぐらいいい話でした……。
慈愛だよ~~!!
ツバサ時空のどこかで幸せな人生を過ごしていてほしい~~!
(Xは多分みんな死ぬから…せめて良い死に方であってくれと祈るしかできません)
令和の世なので無理かなと思うんですが、どこかに火煉さんが幸せな二次創作とかも当時にはあったのかなぁ、と思ったり。
あと護刃ちゃんが可愛かったので、ツバサ時空で草薙さんとペアで仲良くできていてよかったなとおもいました。
(本編では絶対空汰・嵐さんカップル共々死別するよ、絶対。と思っているので)
まあとは全く話の筋関係ないのですが、私は見た目上、色素薄い系で儚い感じの美少年(青年)キャラが好きなんですが、(読んできたCLAMP作品だと月とかファイとかあたり)
牙暁さん、今までの中でぶっちぎりで見た目も中身も儚い美人でびっくりした。
牙暁さんが寝込んでるの、本を正せば星史郎さんが要因だったのもなかなかに……。
星史郎さんはいったい何人の人生をむちゃくちゃにしたら気が済むのでしょうか?
いや多分、昴流くん以外の人間は興味ないと思いますが……。
以上を踏まえ、えーーーーー、私の好きなキャラは
火煉さん、護刃ちゃん
那吒、牙暁さん
です。
CLAMP展で火煉さんと哪吒が隣り合っているグッズがなくて良かったような、悲しいような。
CCさくら、クリアカード編がおわっておそらく次の連載再開作品はxxxHOLiCかとは思います。
が、Xの需要があるんだよということを少しでも示せるよう、展示会グッズはXのものも少しですが、買おうと思いました。
終。